モンマン/Montmains,フォレ/Forêts,ビュトー/Butteaux
モンマン/Montmains,特徴,歴史と伝説
特徴,歴史と伝説
- 保管についてですが、モンマン/ Montmainsは、年数と共にその姿が現れます。グラスの中では、朝の日照と、風を受けやすいテロワール/ terroirという二重性が、アロマの素晴らしい豊かさと、かなり飾り気のないミネラル感を通して現れています。生き生きとしていて、まっすぐで、陰影のあるこのワインは、若いうちはかなり閉じています。3年を経ると現れ始め、10年の熟成を経ると、その複雑さを余すところなく現わします。
- 代表的なレベルでは、モンマン/ Montmainsは、最も飲みやすいです。フォレ/ Forêtsは最も率直だと考えられており、ビュトー/ Butteauxは、最もミネラル感を現わします。
- 1537年から、« Montméen »や« Montmoyen »など様々な綴りがこのクリマ/ Climatを表記するために使われてきました。モンマン/ Montmainsは単純に、2つの高い斜面に挟まれた中ほどの高さに位置する山を指しています。
フォレ/Forêts
特徴,歴史と伝説
- モンマン/ Montmainsとビュトー/ Butteauxをつなぐ位置にありながら、フォレ/ Forêtsは、両者から離れていることが多いです。このシャブリ・プルミエ・クリュ/Chablis Premier Cruはしかしながら、とても良い切り札を持っています。テロワール/ terroirは、涼しいと同時に日照に恵まれ、最終的には、グラン・クリュ/ Grand Cruのブランショ/ Blanchotにかなり近いものです。際立つ果実味により、親しみやすいようですが、ほとんど骨格がしっかりしていると言えるほどの張りつめたストラクチャーにより緩和されています。バランスとミネラル感という、フォレ/ Forêtsは、左岸のキンメリジャンの痩せたテロワール/terroirの特徴を備えています。その自然の酸味のおかげで、ワインには5~8年の熟成の可能性があります。
- シャブリ・プルミエ・クリュ/Chablis Premier Cruのこのクリマ/ Climatの名前の語源は、明らかに、森«forêt »と関連があります。1367年に、« forest »と、足跡を見ることができますが、その時にはすでに、森はぶどう畑に代わっていました。他のフランス語の多くの単語と同様、« forest »の« es »は、« ê »に代わりました。
ビュトー/Butteaux
特徴,歴史と伝説
- 心地よく、気持ちよくテイスティングできるビュトー/ Butteaux のクリマ/ Climatのワインは、左岸の近隣のクリマ/ Climatがもつ果実味豊かな成熟感がありますが、この場所では、あまり深くない土壌と、より涼しいミクロクリマが、火打石のニュアンスをもつ強いミネラル感をもたらします。このミネラル感が、味わい深く、コクのあるワインに、頑丈さと張りを与え、その結果、大いなる熟成能力があります。カーヴで8~10年の熟成を経た後、このワインにはまだ、語るべき無数の歴史があるでしょう。
- このクリマ/ Climatの名前の語源を説明しようとすると、シャブリ/Chablisではよくあることですが、複数の仮説が交差します。一部の語源学者によると、ビュトー/ Butteauxは、「人が住んでいた場所」や、「農場」を意味していたのではないかと言われます。この場所を知れば、あまり可能性のない説です。というのも、この場所では、乾いた石でできた避難小屋かぶどう小屋しか造れなかったからです。可能性のある説明はおそらく、「切り株」を意味する « but »という言葉を持つドイツの方言から来たというものでしょう。ビュトー/ Butteauxはこのため、開墾された森に関係していたのでしょう。シャブリ/Chablisの人々にとっては、推論は、より実際的なものです。« butte »が丘の頂上部分であり、このクリマ/ Climatの位置を完璧に描いていました。なんと単純なことでしょうか!