フルショーム/Fourchaume,旗印となるクリマ/CLIMAT
特徴,歴史と伝説
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シャブリ/Chablisの愛好家の間では、フルショーム/ Fourchaumeは常に、特別な位置を占めています。複雑で強烈で、そのエレガンス、繊細さ、そして特に味わい深さが際立っています。
若くても自然にコクがあり、開いていますが、6~7年待つと、その複雑さを余すところなく見せてくれます。 - このクリマ/Climatの名前の由来は多かれ少なかれ愉快なものです。フルショーム/ Fourchaumeという言葉は実際、石灰窯/ four à chauxあるいは分岐点/fourche(道の交差点の意味)に関係しているのかもしれません。しかしこの名前の由来は、絞首刑の実施に帰することもできるのです! 昔は、死刑執行は絞首台を使っていました。フルショーム/ Fourchaumeという言葉は、「人間フォーク< fourches à hommes >」という言葉が縮んで生まれたとも考えられます。
ロム・モール/L’Homme Mort
特徴,歴史と伝説
- シャブリ・プルミエ・クリュ/Chablis Premier Cruのワインはすべて、ヨードのような側面と、白亜質のようなニュアンスがあるという共通点があります。ロム・モール/ l’Homme Mortは派手なわけではありません。そのミネラル感は実際、ストラクチャーを損ねることはなく、かなり控えめです。かなり若いうちから飲むことができ、開いていて、、3~4年後には完璧に味わうことができます。
- ロム・モール/ l’Homme Mort? ワインにしては奇妙な名前です! 言葉が変化したという人もいます。最初は、「死んだ楡の木< l’orme mort >」と言われていたというのです。楡の木は、区画の境界線を示すために使われることがありました。あまり楽しくない話としては、渓谷の入り口にあった小さな墓地に由来するという説もあります。ここでは骸骨の入ったメロヴィング朝の石棺も見つかっています。フランス国内にある他の多くの場所と同様、この発見により「死んだ人< L’Homme Mort >」という名前がついたとするものです。
ヴォーピュラン/Vaupulent
特徴,歴史と伝説
- ヴォーピュラン/ Vaupulent の特徴は、強烈な花のようなニュアンスに特徴づけられます。エレガントで、コクがあり、魅惑的で、日照に恵まれ、粘土質のこのだからといって、ぶどうが早く熟さないということではありませんを映し出しています。ミネラル感は、姿を消すことはありませんが、控えめです。最初の数年も含めて、ミネラル感が味わいを長く保ちます。自然の控えめな酸味が、熟成能力を与えています。シャブリ・プルミエ・クリュ・ヴォーピュラン/Chablis Premier Cru Vaupulent は全般的に、5~6年の熟成で絶頂に達します。
- ヴォーピュラン/ Vaupulentは、多くの歴史を思わせます。嗅覚の表現として、 « purlent »や« pulent »という言葉は、強い匂いを放つ野生動物に使われます。例えば、アナグマやケナガイタチが、渓谷の底に巣穴を掘っていたのかもしれません。また、必ずしも快いわけではない匂いを持つ野生の小灌木、例えばセイヨウミズキなどが、かつてこの地に生えていたことも考えられます。他の側面から考えると、ヴォーピュラン/ Vaupulentは、古いフランス語で「大衆、群衆」を意味するpuleという言葉から来たのかもしれません。ヴォーピュラン/ Vaupulentは、複数の所有者がいた渓谷の名前だったのでしょう。
コート・ド・フォントネイ/Côte de Fontenay
特徴,歴史と伝説
- フルショーム/ Fourchaumeに属するクリマ/ Climatのワインは、全般的にとてもアロマと果実味が豊かです。これらは、濃密で、複雑なニュアンスがあります。コート・ド・フォントネイ/ Côte de Fontenayは近隣のものよりはストラクチャーに欠けますが、若いうちから飲みやすいという利点があります。しかしながら、数年の間、熟成させることもできます。1560年には、「ラ・グランド・コート« la grand côte »」と呼ばれていました。
- コート・ド・フォントネイ/ Côte de Fontenayは実際、フォントネイ・プレ・シャブリ/ Fontenay-près-Chablisの村に通じる渓谷の入り口の地点を示していました。この村には池を潤すための泉があり、その近くには、フォントネイの領主であったサン・マルク騎士修道会の風車がありました。
ヴォーロラン/Vaulorent
特徴,歴史と伝説
- このシャブリ・グラン・クリュ/Chablis Grand Cruへの近さが、特別な権威を与えています。セラン渓谷に向かって開けているヴォーロラン/ Vaulorentは、2方向に向いていて、理想的な日照条件にあります。土壌は、丘陵のふもとでは深く、粘土質で、丘陵の頂上は、より多くの石が混じっています。シャブリ・グラン・クリュ/Chablis Grand Cruの丘陵に位置する唯一のシャブリ・プルミエ・クリュ/ Chablis Premier Cruであるヴォーロラン/ Vaulorentは、偉大な気質を備えています!白い泥灰岩とキンメリジャンという2つの土壌が存在し、これがワインに豊かさや絹のようにしなやかなストラクチャー、ミネラル感そして爽やかさを与えています。ワインは、若いうちにも飲むことができ、深みのある花のようなニュアンスがあります。数年を経ると、より複雑になり、6~7年のカーヴでの熟成で頂点に達します。
- ヴォーロラン/ Vaulorentは、1225年以降、様々な綴りで表記されています。当時は« vauz loranz »や« vaulorens »と表記されていました。この名前は、かつてこのシャブリ/Chablisの渓谷のぶどう畑の所有者の名前ローラン/ Laurentを示しているのでしょう。