シャブリのクリマ/CLIMAT:ミクロ・テロワール

フルショーム/Fourchaume,旗印となるクリマ/CLIMAT

Prononciation - Chablis Premier Cru Fourchaume    Prononciation - Chablis Premier Cru Fourchaume

シャブリ・プルミエ・クリュ・フルショーム/Chablis Premier Cru Fourchaume 

道が交差する「分岐点 < fourche >」あるいは絞首台、このクリマ/Climatの名前には、このうちの一つの可能性がありますが、特に不吉なわけではありません!

 

セラン川を北上していくと、右岸にフルショーム/ Fourchaumeが見えます。このクリマ/ Climatは、代表的なクリマ/ Climatで、ロム・モール/ l’Homme Mortとヴォーロラン/ Vaulorentの間、約4kmにわたり伸びていますが、把握が難しい点もあります。4つのコミューン(Chablis-Poinchy, Fontenay-près-Chablis, Maligny et La Chapelle-Vaupelteigne)にまたがりますが、その景観や地形は共通してはいません。西/南西向きのために、ぶどうが早く熟すことができる日照に恵まれたテロワール/ terroirであることは明確です。フルショーム/ Fourchaumeは、セラン渓谷に向かって大きく開けていて、地形はとても多様です。しかし、ある傾向はみられます。土壌は主に茶色の粘土質で、小石はあまり多くありません。大半はかなり深い土壌で、水分が十分に供給され、水はけもよいです。
代表的なもとに集まる近隣のクリマ/ Climatsも併せて、フルショーム/ Fourchaumeは、約130haをカバーします。

フルショーム/Fourchaume,旗印となるクリマ/CLIMAT

特徴,歴史と伝説 

  • シャブリ/Chablisの愛好家の間では、フルショーム/ Fourchaumeは常に、特別な位置を占めています。複雑で強烈で、そのエレガンス、繊細さ、そして特に味わい深さが際立っています。
    若くても自然にコクがあり、開いていますが、6~7年待つと、その複雑さを余すところなく見せてくれます。
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  • このクリマ/Climatの名前の由来は多かれ少なかれ愉快なものです。フルショーム/ Fourchaumeという言葉は実際、石灰窯/ four à chauxあるいは分岐点/fourche(道の交差点の意味)に関係しているのかもしれません。しかしこの名前の由来は、絞首刑の実施に帰することもできるのです! 昔は、死刑執行は絞首台を使っていました。フルショーム/ Fourchaumeという言葉は、「人間フォーク< fourches à hommes >」という言葉が縮んで生まれたとも考えられます。

ロム・モール/L’Homme Mort

ロム・モール/L’Homme Mort

Prononciation - Chablis Premier Cru L'Homme Mort    Prononciation - Chablis Premier Cru L'Homme Mort

シャブリ・プルミエ・クリュ・ロム・モール/Chablis Premier Cru L’Homme Mort 

その語源は、「死んだ楡の木< l’orme mort >」なのか、渓谷の入り口にあった昔の墓地なのか、専門家の仮説は分かれています。

ロム・モール/ l’Homme Mortを目にするためには、代表的なクリマ/Climatであるフルショーム/ Fourchaumeの端まで進まなければなりません。ロム・モール/ l’Homme Mortは右岸に位置し、最も広いクリマ/ Climatの一つで、最も北に位置するクリマ/ Climatでもあります。西/南西向きです。泥灰とキンメリジャン(シャブリ/ Chablisに典型的な小さな牡蠣の化石エグゾジラ・ヴィルギュラ(Exogyra virgula)を含む石灰岩)の層は、フルショーム/ Fourchaumeのクリマ/ Climatに沿って徐々に奥深くに沈み込み、ロム・モール/ l’Homme Mortのあたりではほとんど見えなくなり、北のあたりで再び盛り上がります。

特徴,歴史と伝説

  • シャブリ・プルミエ・クリュ/Chablis Premier Cruのワインはすべて、ヨードのような側面と、白亜質のようなニュアンスがあるという共通点があります。ロム・モール/ l’Homme Mortは派手なわけではありません。そのミネラル感は実際、ストラクチャーを損ねることはなく、かなり控えめです。かなり若いうちから飲むことができ、開いていて、、3~4年後には完璧に味わうことができます。
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  • ロム・モール/ l’Homme Mort? ワインにしては奇妙な名前です! 言葉が変化したという人もいます。最初は、「死んだ楡の木< l’orme mort >」と言われていたというのです。楡の木は、区画の境界線を示すために使われることがありました。あまり楽しくない話としては、渓谷の入り口にあった小さな墓地に由来するという説もあります。ここでは骸骨の入ったメロヴィング朝の石棺も見つかっています。フランス国内にある他の多くの場所と同様、この発見により「死んだ人< L’Homme Mort >」という名前がついたとするものです。

ヴォーピュラン/Vaupulent

Prononciation - Chablis Premier Cru Vaupulent    Prononciation - Chablis Premier Cru Vaupulent

シャブリ・プルミエ・クリュ・ヴォーピュラン/Chablis Premier Cru Vaupulent 

アナグマやケナガイタチが、シャブリ・プルミエ・クリュ/ Chablis Premier Cru のこのクリマ/ Climat の渓谷に巣穴を掘っていたのかもしれません。

 

セラン川右岸に位置するヴォーピュラン/ Vaupulentのクリマ/ Climatは、南/南西のとても良い方向に向いています。緩やかな丘陵を背にしており、自然の風通しに恵まれています。この土地は、夏はとても暑いですが、代表的なクリマ/ Climatであるフルショーム/ Fourchaumeよりもわずかに冷涼です。だからといって、ぶどうが早く熟さないということではありません! 土壌は、まさしくシャブリ/Chablisの代表的なもので、主に、キンメリジャンの石灰質泥灰岩で構成されています。この土壌は、かなり深い、赤味を帯びた茶色の粘土質の層で覆われています。このため、ヴォーピュラン/ Vaupulentは、夏の盛りでも、水分不足に苦しむことはなく、水の供給量は適度に保たれています。

ヴォーピュラン/Vaupulent

特徴,歴史と伝説 

  • ヴォーピュラン/ Vaupulent の特徴は、強烈な花のようなニュアンスに特徴づけられます。エレガントで、コクがあり、魅惑的で、日照に恵まれ、粘土質のこのだからといって、ぶどうが早く熟さないということではありませんを映し出しています。ミネラル感は、姿を消すことはありませんが、控えめです。最初の数年も含めて、ミネラル感が味わいを長く保ちます。自然の控えめな酸味が、熟成能力を与えています。シャブリ・プルミエ・クリュ・ヴォーピュラン/Chablis Premier Cru Vaupulent は全般的に、5~6年の熟成で絶頂に達します。
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  • ヴォーピュラン/ Vaupulentは、多くの歴史を思わせます。嗅覚の表現として、 « purlent »や« pulent »という言葉は、強い匂いを放つ野生動物に使われます。例えば、アナグマやケナガイタチが、渓谷の底に巣穴を掘っていたのかもしれません。また、必ずしも快いわけではない匂いを持つ野生の小灌木、例えばセイヨウミズキなどが、かつてこの地に生えていたことも考えられます。他の側面から考えると、ヴォーピュラン/ Vaupulentは、古いフランス語で「大衆、群衆」を意味するpuleという言葉から来たのかもしれません。ヴォーピュラン/ Vaupulentは、複数の所有者がいた渓谷の名前だったのでしょう。

コート・ド・フォントネイ/Côte de Fontenay

コート・ド・フォントネイ/Côte de Fontenay

Prononciation - Chablis Premier Cru Côte de Fontenay    Prononciation - Chablis Premier Cru Côte de Fontenay

シャブリ・プルミエ・クリュ・コート・ド・フォントネイ/ Chablis Premier Cru Côte de Fontenay 

この名前が示しているように、このクリマ/Climatは、フォントネイ・プレ・シャブリ/Fontenay-prés-Chablisの村に続く渓谷の入り口に位置しています。

 

コート・ド・フォントネイ/ Côte de Fontenayのクリマ/ Climatは、ロム・モール/ l’Homme Mort、ヴォーピュラン/ Vaupulent、ヴォーロラン/ Vaulorentと共に、代表的なクリマ/ Climatであるフルショーム/ Fourchaumeに属しています。ぶどう畑の地図に目を向けると、フルショーム/ Fourchaumeと付随するクリマ/ Climatが、L字型を形成しているのがわかります。
コート・ド・フォントネイ/ Côte de Fontenayは、L字型の短い側に入り込んでいます。急斜面と南/東向きのために、最大限に日照を得ることができます。しかしながら、コート・ド・フォントネイ/ Côte de Fontenayは、フォントネイの渓谷に吹き込む北風にさらされ、近隣よりもゆっくりとした成熟の進み方に苦労することもあります。エグゾジラ・ヴィルギュラ(Exogyra virgula)を含む石灰質の泥灰岩が、このクリマ/ Climatの土壌を形成します。表土は、時に作業をするのが困難なほどに粘着性の高い粘土で、シャブリ/Chablisの最も純粋なスタイルのものです。

特徴,歴史と伝説 

  • フルショーム/ Fourchaumeに属するクリマ/ Climatのワインは、全般的にとてもアロマと果実味が豊かです。これらは、濃密で、複雑なニュアンスがあります。コート・ド・フォントネイ/ Côte de Fontenayは近隣のものよりはストラクチャーに欠けますが、若いうちから飲みやすいという利点があります。しかしながら、数年の間、熟成させることもできます。1560年には、「ラ・グランド・コート« la grand côte »」と呼ばれていました。
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  • コート・ド・フォントネイ/ Côte de Fontenayは実際、フォントネイ・プレ・シャブリ/ Fontenay-près-Chablisの村に通じる渓谷の入り口の地点を示していました。この村には池を潤すための泉があり、その近くには、フォントネイの領主であったサン・マルク騎士修道会の風車がありました。

ヴォーロラン/Vaulorent

Prononciation - Chablis Premier Cru Vaulorent    Prononciation - Chablis Premier Cru Vaulorent

シャブリ・プルミエ・クリュ・ヴォーロラン/Chablis Premier Cru Vaulorent 

ローラン/ Laurentという名前のこの渓谷の所有者が、このクリマ/Climatの名前の由来でしょう。

 

セラン川右岸に位置するヴォーロラン/ Vaulorentは、その代表的なクリマ/ Climatであるフルショーム/ Fourchaumeと、いくつかの共通する特徴があります。しかし、ヴォーロラン/ Vaulorentは、シャブリ・グラン・クリュ/Chablis Grand Cruに直接接する唯一のクリマ/ Climatです。プルーズ/ Preusesとブーグロ/ Bougrosという2つの著名な隣人にウィンクを送っているかのようです。

ヴォーロラン/Vaulorent

特徴,歴史と伝説 

  • このシャブリ・グラン・クリュ/Chablis Grand Cruへの近さが、特別な権威を与えています。セラン渓谷に向かって開けているヴォーロラン/ Vaulorentは、2方向に向いていて、理想的な日照条件にあります。土壌は、丘陵のふもとでは深く、粘土質で、丘陵の頂上は、より多くの石が混じっています。シャブリ・グラン・クリュ/Chablis Grand Cruの丘陵に位置する唯一のシャブリ・プルミエ・クリュ/ Chablis Premier Cruであるヴォーロラン/ Vaulorentは、偉大な気質を備えています!白い泥灰岩とキンメリジャンという2つの土壌が存在し、これがワインに豊かさや絹のようにしなやかなストラクチャー、ミネラル感そして爽やかさを与えています。ワインは、若いうちにも飲むことができ、深みのある花のようなニュアンスがあります。数年を経ると、より複雑になり、6~7年のカーヴでの熟成で頂点に達します。 

 

 

 

 

  • ヴォーロラン/ Vaulorentは、1225年以降、様々な綴りで表記されています。当時は« vauz loranz »や« vaulorens »と表記されていました。この名前は、かつてこのシャブリ/Chablisの渓谷のぶどう畑の所有者の名前ローラン/ Laurentを示しているのでしょう。