ボーロワ/Beauroy,トレスメ/Troesmes,コート・ド・サヴァン/Côte de Savant
ボーロワ/Beauroy,旗印となるクリマ/CLIMAT
特徴,歴史と伝説
- ボーロワ/ Beauroyは、急傾斜と薄い表土のために日照に恵まれ、バランスの取れたワインを生み出します。とろりとしたテクスチャ―で、酸味とミネラル感が溶けるようなこのワインは、力強く、豊かで、果実味豊かなアロマが中心です。若いうちから飲むことができますが、その適度な酸味のおかげで6~8年熟成することが可能です。
-
確かな出典によると、この場所は12世紀から開墾されていたことがわかります。語源にはいくつかの説が考えられますが、ボーロワ/ Beauroyは、「王の森」を意味する« bois roy »から来たと考えられます。この場所を通る大きな道に関連して、「belle vue(良い眺め)」という意味の < Beauvoy > から来たとも考えられます。この場合、< V > が < R > に置き換わったとしています。
最後に、Rouard あるいは Roardという一族が、この地域にいたとする説があります。これが、明らかに最も説得力があります。
トレスメ/Troesmes
特徴,歴史と伝説
- 典型的なキンメリジャンの土壌をもち、トロエム/ Troesmeはとてもシャブリ/Chablisらしいプルミエ・クリュ/Chablis Premier Cruです。日照に恵まれたテロワール/ terroirが、ワインにボディを与えます。滑らかで、コクがあり、喜ばしく、若いうちは、果実味豊かなアタックに支えられ、花のような豊かさがすぐに開きます。また、5~7年後にその可能性を余すところなく見せてくれます。
- トロエム/ Troesme の名前の裏には、歴史についての2つの説が交差しています。一つは、トロエム/ Troesmeは、イボタノキ属の低木に関係しているというものです。もう一つは、古いフランス語のtrauwéeという言葉で、「通り道」を意味し、« trouée »という言葉を生み出したというものです。これはトロエム/ Troesmeとコート・ド・ザヴァン/ Côte de Savantのクリマ/ Climatsを分ける谷を明らかに指しているのでしょう。
コート・ド・サヴァン/Côte de Savant
特徴,歴史と伝説
- 日照に恵まれたコート・ド・サヴァン/Côte de Savantのワインは、かなりとろりとしたストラクチャーが特徴です。グラスの中では、すべてはバランスの問題です。酸味とミネラル感が響きあい、豊かで力強いワインへと移行してきます。若いうちから飲むことができますが、数年、待つこともできます。
- このクリマ/ Climatの名前の語源を、中世に使われていた「風味がある」という意味の形容詞 « savorant »だとしたい人もいるでしょう。しかし、試飲に使われる語彙がかつて、クリマ/ Climatの名前に影響を与えることはありませんでした。 « savée »という単語から来たと考える説明のほうが明らかに妥当でしょう。この言葉は、垣根や森林地帯を示し、丘陵の上部をふさぐ森林で覆われた懸崖に当たります。