シャブリのクリマ/CLIMAT:ミクロ・テロワール

ボーロワ/Beauroy,トレスメ/Troesmes,コート・ド・サヴァン/Côte de Savant

ボーロワ/Beauroy,旗印となるクリマ/CLIMAT

Prononciation Chablis Premier Cru Beauroy    Prononciation Chablis Premier Cru Beauroy

シャブリ・プルミエ・クリュ・ボーロワ/Chablis Premier Cru Beauroy 

シャブリ・プルミエ・クリュ/ Chablis Premier Cru のこのクリマ/ Climat の渓谷に、Rouard あるいは Roardという一族が住んでいたのでしょう。 

 

セラン川の左岸に位置するこのクリマ/ Climatは、コート・ド・サヴァン/ Côte de Savantとトロエム/ Troesmesを包含し、約64haに広がる代表的なクリマ/ Climatです。ポワンシー・シャブリ/ Poinchy-Chablisのコミューンに位置するボーロワ/ Beauroyは、乾燥した東風を受けます。その傾斜と、かなり乾燥いていることから、ぶどう樹は、乾燥した年には苦しみます。土壌は、複数の年代のものが含まれ、痩せていて乾いています。耕作に適した土地は、表土が薄く、小石混じりで、青みがかった白い石灰粘土質の土壌です。ボーロワ/ Beauroyはまた、霜の被害を受けやすいクリマ/ Climatです。あまりにリスクがあるので、散水により春の霜に対応するため、1978年にコート・ド・サヴァン/ Côte de Savantのクリマ/ Climatの麓に人工の湖がつくられました。この技術は、細かい水滴をぶどうに振りかけることにより、水滴がぶどうの芽のまわりに氷の殻を形成して芽を守るというものです。

ボーロワ/Beauroy,旗印となるクリマ/CLIMAT

特徴,歴史と伝説 

  • ボーロワ/ Beauroyは、急傾斜と薄い表土のために日照に恵まれ、バランスの取れたワインを生み出します。とろりとしたテクスチャ―で、酸味とミネラル感が溶けるようなこのワインは、力強く、豊かで、果実味豊かなアロマが中心です。若いうちから飲むことができますが、その適度な酸味のおかげで6~8年熟成することが可能です。

 

 

  • 確かな出典によると、この場所は12世紀から開墾されていたことがわかります。語源にはいくつかの説が考えられますが、ボーロワ/ Beauroyは、「王の森」を意味する« bois roy »から来たと考えられます。この場所を通る大きな道に関連して、「belle vue(良い眺め)」という意味の < Beauvoy > から来たとも考えられます。この場合、< V > が < R > に置き換わったとしています。
    最後に、Rouard あるいは Roardという一族が、この地域にいたとする説があります。これが、明らかに最も説得力があります。

トレスメ/Troesmes

トレスメ/Troesmes

 Prononciation Chablis Premier Cru Troesmes    Prononciation Chablis Premier Cru Toresmes

シャブリ・プルミエ・クリュ・トロエム/Chablis Premier Cru Troesmes

このクリマ/ Climatの名前は、「通り道」を意味する古いフランス語のtrauwéeという言葉から来ていると考えられます。

 

ボーロワ/ Beauroyとコート・ド・サヴァン/Côte de Savantの間にあるトロエム/ Troesmesは、ボーロワ/ Beauroyの代表的なクリマ/ Climatが管轄するエリアの中心に位置します。
隣の2つと同様、南/南東の向きが、とても良い日照を与えています。傾斜があり、北に背を向けているので、風から守られていますが、だからといって、この場所でよく起こる霜の被害を免れるわけではありません。その代わりこの場所は、近くのベーヌ/ Beine湖に起因するミクロクリマの恩恵を受けています。表土は複雑で、小石とかなり淡い色の粘土で、すべてキンメリジャンの泥灰層の上に広がっています。トロエム/ Troesme の上方には、ところどころ泥灰岩の大きな石材が見られます。

特徴,歴史と伝説

  • 典型的なキンメリジャンの土壌をもち、トロエム/ Troesmeはとてもシャブリ/Chablisらしいプルミエ・クリュ/Chablis Premier Cruです。日照に恵まれたテロワール/ terroirが、ワインにボディを与えます。滑らかで、コクがあり、喜ばしく、若いうちは、果実味豊かなアタックに支えられ、花のような豊かさがすぐに開きます。また、5~7年後にその可能性を余すところなく見せてくれます。
  • トロエム/ Troesme の名前の裏には、歴史についての2つの説が交差しています。一つは、トロエム/ Troesmeは、イボタノキ属の低木に関係しているというものです。もう一つは、古いフランス語のtrauwéeという言葉で、「通り道」を意味し、« trouée »という言葉を生み出したというものです。これはトロエム/ Troesmeとコート・ド・ザヴァン/ Côte de Savantのクリマ/ Climatsを分ける谷を明らかに指しているのでしょう。

コート・ド・サヴァン/Côte de Savant

    

シャブリ・プルミエ・クリュ・コート・ド・サヴァン/Chablis Premier Cru Côte de Savant 

コート・ド・サヴァン/Côte de Savant の名前は、丘陵の上部に見られる森林で覆われた懸崖を指していると思われます。

 

コート・ド・サヴァン/Côte de Savantは、左岸に位置し、ボーロワ/ Beauroyの代表的なもとに統合されるクリマ/ Climatsに属します。ベーヌ/ Beineの村の近くにひっそりとたたずむコート・ド・サヴァン/Côte de Savantは、やや下方にある湖を、横眼で監視しているようにも見えます。国道A6を通ってくる人や、オーセール/Auxerreから来る人には、彼らを迎え入れる最初のクリマ/ Climatです。南/東に向いたコート・ド・サヴァン/Côte de Savantは、広い渓谷に向けて開けていて、素晴らしい日照に恵まれています。その急傾斜のために、北に背を向け、冷たい風から守られています。土壌は、粘土石灰質に小石が混ざっています。

コート・ド・サヴァン/Côte de Savant

特徴,歴史と伝説 

  • 日照に恵まれたコート・ド・サヴァン/Côte de Savantのワインは、かなりとろりとしたストラクチャーが特徴です。グラスの中では、すべてはバランスの問題です。酸味とミネラル感が響きあい、豊かで力強いワインへと移行してきます。若いうちから飲むことができますが、数年、待つこともできます。
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  • このクリマ/ Climatの名前の語源を、中世に使われていた「風味がある」という意味の形容詞 « savorant »だとしたい人もいるでしょう。しかし、試飲に使われる語彙がかつて、クリマ/ Climatの名前に影響を与えることはありませんでした。 « savée »という単語から来たと考える説明のほうが明らかに妥当でしょう。この言葉は、垣根や森林地帯を示し、丘陵の上部をふさぐ森林で覆われた懸崖に当たります。